こうして彼は屋上を燃やすことにした (ガガガ文庫)

こうして彼は屋上を燃やすことにした (ガガガ文庫)

<粗筋>
 恋人に振られ、死ぬことを選んだひとりの少女。彼女が学校の屋上に行くと、そこには三人の生徒がいた。カカシ、ブリキ、ライオンと名乗る彼らは「どうせ死ぬなら、復讐しよう」と言う。こうして彼女はドロシーになる。
<感想>
 爽やか……ではない青春ストーリー。文章が丁寧で読みやすくて、作風に合っているなあ。ちょっと学校側の対応があり得ないなどご都合的なところは目立つけれど、理不尽な世界に復讐を企てる四人のストーリーは、なかなか心に染み入るものがあった。
 ラノベって言うと、ハーレムラブコメものがどうしても目立つけれど、一定の割合でこういうほろ苦い青春ものも支持されているんだよね、きっと。
 後書き読んで思い出したけれど、そう言えば麻枝さんがガガガの特別審査員を務めたときの受賞作だったんだな。それで買ったんだった。