独創短編シリーズ 野崎まど劇場 (電撃文庫)

独創短編シリーズ 野崎まど劇場 (電撃文庫)

<粗筋>
 ……粗筋の紹介のしようもない、短編全24作品。
<感想>
 ちょっと変わった話を書く作者だということは聞いていたのですが、初めて読んだこの作品集はたぶんその中でもかなり変わった作品だと思われる。初っ端の西部劇のお話から、目を疑ったわ。読んでいる間、ほとんどニヤニヤしっぱなしだったのは内緒の話。
 長さとしてはショートショートに近く読みやすい。会話に独特のテンポがあって、それが笑いを誘う源かな。もちろん、話もかなり変なんだけど。特に印象に残ったのは「森のおんがく団」「西山田組若頭抗争記録」「首狩島容疑者十七万人殺人事件」とかかしら。でも、どれも面白かった。
 これはぜひ、長編も読んでみようと思う。果たして、この書き方でどうやって長い作品を維持していくのか、とても興味がある。