機龍警察(ハヤカワ文庫JA)

機龍警察(ハヤカワ文庫JA)

<粗筋>
 大型破壊兵器の衰退に伴い誕生した、近接型戦闘用機甲兵装。警視庁は「龍機兵」と呼ばれる新型機を導入し、特捜部を誕生させる。乗り込むのは姿俊之ら、三人の傭兵たち。警察内部に軋轢をもたらしながらも、彼らは活動していく。
<感想>
 二作目、三作目が去年、今年のミステリーやSFでの年間ベストに入っているシリーズの第一作目。SF(サイエンス・フィクション)ではあるけれど、それよりも、最近流行りの警察小説と言った方がぴったりくる。それもロボットを操る傭兵を雇うという、異色の警察を部隊にした小説。
 機甲兵は、モビルスーツみたいな感じ。全体は3メートルほどか。かなり興味深い設定と、一癖も二癖もある登場人物たちが出てくるという点で面白く無い訳はないのだけれど、この一作目はまだ世界観や人物紹介、という側面が強い。シリーズ化が前提になっているため、今後に期待、というところかな。