■
ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~ (メディアワークス文庫)
- 作者: 三上延
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2012/06/21
- メディア: 文庫
- 購入: 13人 クリック: 768回
- この商品を含むブログ (183件) を見る
古書交換会で一冊の本が盗まれる。『たんぽぽ娘』等3編。
<感想>
今回は前回にほのめかされた、栞子さんの母親にもう少し迫る話が多い。一方で、夫婦や親子といった家族の絆を巡るお話。相変わらず、古書と謎の融合。……なんだけど、こう言ってはあれなんだけど、前2作に比べるといまいちな読後感。こんなものだったかしら、という。
全体的に暗い話が多い。比例して、栞子さんがウジウジしていることが多く、あまり魅力が感じられない。いや、お酒で酔っ払うのは可愛いんですけどね。そして、ミステリとしても謎が浅い。伏線が分かりやすくて、謎が最後まで読ませる牽引力としての機能が果たせていない。
ちょっと辛辣なことを書いてしまったけれど、次巻ではおそらく更に栞子さんの母親に迫ることになるだろう。妹の行動も気になるし、盛り返して欲しいところ。