映画『けいおん!』

を観に行ってきました。
http://www.tbs.co.jp/anime/k-on/
 
いかにも『けいおん!』らしいお話でした。良くも悪くも。
誰もが望む『けいおん!』という意味では、これ以上ない出来なのではないでしょうか。
 
以下、雑感をTwitterから転載。
 
・考えるだに、けいおん!は異質なヒット作だよなあ。
・『けいおん!』が異質なヒット作だなあ、という呟きの続き。まあ、改めて私が言うほどのことはないですが。普通、2時間の物語なり、三ヶ月のアニメ構成なりを考える時は、どこかで主人公たちの挫折や乗り越えるべき試練を設けるものだと思うのですよ。でも、けいおん!には、それがない。
・映画で言えば、ライブシーンなどの山場はあるけれど、平坦な道のりの途中に山が出てくるわけで、谷は無い。盛り上がる前の溜めとなるシーンがなくて、いきなり山場に入る。
・引き続き映画の話で言えば、最後まで引っ張られる問題はひとつあるけれど、アニメ本編を見ている人は、その答えをとうに知っているわけで、焦点はいつ、どのように唯たちがその答えに気づくのか、というところにある。
・物語として盛り上げるためには、「別れ」は容易、かつまず外さないテーマであるけれど、「けいおん!」にはそれがない。卒業後もゆるゆると関係が続いていくことが分かっている。
・素人なりに考えても、一般的に物語を作る上で、有効的と思われる手法をほとんど取っていない。ただひたすらに、キャラの関係性を継続させることに重点を置いている。
・映画「けいおん!」について言えば、これは「けいおん!」でなければ、駄作と言って差し支えない物語だと思う。でも、「けいおん!」の映画はこれでなくては。
ドラえもんだってクレヨンしんちゃんだって、映画になれば世界の危機を救うのに、唯たちは救わない。恐竜の卵を孵化させて白亜紀に返そうともしない。誰も、そんな「けいおん!」は望んでいなし、私だって見たくない。
・まあ、そんな訳で「けいおん!」は突然変異で産まれた異質作だと思うのですよ。類似作もいくつも作られていて、この突然変異は淘汰されずにずっと生き残っていくと思いますが、やはり主流にはならないだろうなあ。今年『まどマギ』が流行ったのは、その揺り戻しなのかも知れません。
・映画は、紬が可愛すぎます。むぎは後半に行くに従って、どんどん良いキャラになりましたねえ。
・唯が、あの場面で「スカイハイ」って言うのは、つまり「ありがとう、そしてありがとう」と言いたかったのかしら。