山魔の如き嗤うもの (ミステリー・リーグ)

山魔の如き嗤うもの (ミステリー・リーグ)

<粗筋>
 忌み山とされる乎山で、郷木は道に迷い、そこで山魔と呼ばれる奇怪な老婆と遭遇する。逃げ出した彼の前には、不気味な一軒家が。そこの住人にもてなされるが、翌朝彼らは忽然と姿を消していた。それは、恐ろしい連続殺人の幕開けに過ぎなかった。
<感想>
 前半はホラーめいた、奇怪で論理では説明がつきそうもない謎が次々と提示される。一転、終盤の謎解きでは、それらが見事に解き明かされていくという意味では、まさにミステリーの醍醐味が味わえる。このシリーズは、それが楽しい。
 とは、言うもののちょっとやり過ぎかなあという感じも。どんでん返しのし過ぎで、何がなんだかという終わり方に。何が真実なのかなど定かではない、という意味が込められているならば、それはそれでありかも知れないけど。