ほうかごのロケッティア (ガガガ文庫)

ほうかごのロケッティア (ガガガ文庫)

<粗筋>
 「私の友達を宇宙に返して」オレの順調だった学園生活は、突如現れた電波女によって大きく狂わされる。
 携帯電話を宇宙ロケットにするという前代未聞の試みに、一癖も二癖もある高校生たちが挑む。
<感想>
 これは、傑作。実に素晴らしいお話でした。良い小説は出だしが上手い。最初に1ページから話に引き込まれます。高校生がロケットを作る、といってもそこから受ける印象とはちょっと違って、あまり爽やかではない話題も多く。
 その陰鬱な部分が、またラストシーンへのカタルシスへと繋がるわけで、全体としてはとても爽快な青春ストーリー。ロケットに関する蘊蓄もたぶん、奥が深い。ロケットものは色々とありますが、その中でも出色の出来では。
 これは、『クドわふたー』が好きな方はぜひ読むと良いですよ。