先生の隠しごと―僕僕先生

先生の隠しごと―僕僕先生

<粗筋>
 「光の国」ラクシアの王・ラクスに求婚され、僕僕はそれを受け入れてしまう。どうする王弁。ラクシアは理想郷のように思われたが、その裏では……。
 シリーズ五作目。
<感想>
 前作あたりから僕僕の過去が描かれはじめ、ちょっとシリアスムードが増えてきたこのシリーズ。今作では、おそらく古代中国を語る上で避けて通れないであろう、中原・漢民族と周辺の夷・蛮と呼ばれ差別されている人たちとの確執がテーマになっている。
 シリーズはじめの美少女仙人とニート青年のほのぼの交流、みたいなのを望むと、ちょっと違和感があるかも知れないが、作品として大きなテーマに踏み込み始めたことで、シリーズに深みが出てきているように思うので、ぜひ今後も書ききって欲しい。