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- 作者: 米澤穂信
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2010/11/27
- メディア: 単行本
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12世紀末のイングランド・ソロン諸島。領主のローラントは警告を受けていたのにも関わらず、暗殺騎士の「走狗」の刃に倒れる。
娘のアミーナは放浪の騎士・ファルクとその従士・ニコラとともに8人の容疑者の中から「走狗」を見つけ出そうとするが。
魔法と呪いの跋扈する世界で、論理と推理の力は果たして真相に辿り着くのか。
<感想>
ファンタジーとミステリの融合というと、たとえば上遠野浩平の調停士シリーズなどが思い浮かぶ。作者が後書きで挙げているのは西澤保彦や山口雅也など。まさに、その系統の作品。
ミステリとしては、誰が意外な犯人だろうというひねくれた見方をすると、だいたい当たってしまうのだけど、その結論に至るまでの推理は見事。細かな伏線を丁寧に拾っている。
さらに読み物としても、アミーナとニコラの成長物語となっていて、最後まで惹きつけられる。なんか続きもありそうな終わり方なので、もし可能ならばと期待しつつ。お薦め。