変態王子と笑わない猫。 (MF文庫J)

変態王子と笑わない猫。 (MF文庫J)

<粗筋>
 横寺陽人は煩悩まみれの高校2年生。ある夜、ひょんなことで「笑わない猫」像に祈ったら、本音がダダ漏れに。そこで出会ったのは、クールでキュートな無表情娘、筒隠月子だった。
<感想>
 アニメ放映中に合わせ、積まれていた1巻を読むなど。アニメでは省略されていたり、説明不足だった点が理解できた。アニメの台詞回しで分かっていたけれど、文章の独特のリズム、比喩表現がとても面白い。難しい単語を混ぜたかと思えば、軽い文体を使いこなしたり。
 ラノベ向きというか、コメディ、シリアスどちらにも対応できる、ありそうでなかなか見ない書き方のような。
 内容は、アニメでもそうだったんだけど、本音と建前の区別が分かりにくいというか、冒頭に横寺がそれで困っている様子があまり無いのが難点だと思うんだよね。でも、月子の言うように、本来それらは分けて考えるべきものではないはずで、その人が考えていることは、すべてその人自身のこと。
 要するに、月子も梓も俺の嫁