犯罪ホロスコープ1 六人の女王の問題 (カッパ・ノベルス)

犯罪ホロスコープ1 六人の女王の問題 (カッパ・ノベルス)

<粗筋>
 売れっ子ライター・虻原がマンションから転落死した。彼はかつての友人とトラブルを抱えていた。彼の遺稿には、不可解な二句の俳句と「六人の女王に尋ねろ」という言葉が。表題作ほか、星座にまつわる六つの謎。
<感想>
 この人の短編は、色々とよく調べられているというか、そういうところからネタを拾ってくるのかあ、みたいな面白さがある。推理作家って大変だな……。
 ミステリとしては、双子の入れ替えトリックと思わせつつ意外な犯人が面白い【双子座】「ゼウスの息子たち」や、やはりどんでん返しの【蟹座】「ヒュドラ第十の首」なんかが良かった。
 この本自体は五年前の本で、このシリーズも二冊目が出ていたはず。昔、法月綸太郎が高速道路で警備のアルバイトをしていた(詳細は違うかも)的な話をどこかで聞いたことがあったような。後書きにもあるけれど、一時期の不調を脱したようで、去年も面白そうな短篇集が出てるんだよね。読まなくては。