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- 作者: 月村了衛
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2012/09/21
- メディア: 単行本
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ユーリは警視庁との契約を解除され、旧知のロシアン・マフィアと組み、武器密売に手を染める。
その頃、ブラックマーケットに新型の機甲装兵が流出するとの噂が流れる。
<感想>
いやあ、今作も面白かった。今回はユーリの話。元ロシアの警官にして、同僚殺しの汚名を着せられ、流れに流れて警視庁との契約を結ぶ。その契約も解除されてしまい……という導入部分なのだけれど、ここからの流れが一気に引きこむ。
これまでもほのめかされてはいたユーリの過去が詳細に語られ、そして過去は<影>のようにいつまでも、彼にまとわりつく。実に読み応えのある話だった。
若干、冗長に感じる部分があるのは前作までと同じだけれど、それも含めて、この作品の味わいであるように思う。次作は姿の話になるのかな。ライザやユーリに比べて、あまり陰の無い人物ではあるけれど、果たしてどのようなエピソードが待ち構えているのか、新作が大変楽しみである。