黒い仏 (講談社ノベルス)

黒い仏 (講談社ノベルス)

<粗筋>
 探偵・石動と助手のアントニオは、福岡の安蘭寺にあるという秘宝の調査を受ける。顔の削られた黒い仏の祀られる安蘭寺の住職、星慧は好青年に見えるが……。
 その数日前、福岡市内のアパートで身元不明の男の他殺体が発見されていた。
<感想>
 結末のとんでもなさに、当時毀誉褒貶の巻き起こった作品。10年ぶりに読んだけれど、その結末以外ほとんど覚えていなかった……。こんな話だったか。結末を分かっていて読むと、なにかこんなのもかとも思ってしまうなあ。
 タイトルがクロフツのもじりであり、アリバイトリックがメインなのだけど、それ自体はそこまで凝ったものでなかったのだな。記憶の中で美化されていたのかも知れない。