警官の条件

警官の条件

<粗筋>
 急激に裏社会が変化し、覚醒剤の流れが掴めなくなる警視庁。安城和也警部が率いるチームの致命的な失策で、刑事がひとり殺される。折しも復職した元刑事。彼こそは、かつて安城の内偵によって警察を追われた、加賀谷仁その人だった。
<感想>
 前作『警官の血』の直後から始まる続編。まさか続編が出ようとはという終わり方だったので意外。前作が親子三代の警官を描いた物語だったのに対し、今作は因縁のある和也と加賀谷のふたりの生き様がメイン。全体的には事件の展開が遅く、ちょっともどかしい。
 最後は切ない終わり方をするが、雰囲気に流されてしまっている気がしないでもない。何より、これこそその後どうなるんだよ……というラストだ。いまいち消化不良気味。