美濃牛 (講談社ノベルス)

美濃牛 (講談社ノベルス)

<粗筋>
 岐阜県洞戸村暮枝で、あらゆる病を治す奇跡の泉が話題となる。フリーライターの天瀬は石動戯作という男の紹介で、泉を取材することに。しかし、村の有力者の孫、羅洞哲史が首なし死体で発見されるのをきっかけに、羅洞家の人間が殺されていく。
<感想>
 再読、と言っても発売当初以来なので11年ぶり。ほぼ内容も覚えていない状態。軽妙な文章で余談とも思える話が多く、気軽に読んでいるうちに気づけば奇妙な物語の世界に入り込んでいる感じ。真相はこんな風だったか。最後まで全然思い出せず、その意外性を楽しんだ。
 殊能将之は覆面、兼業作家らしく新作も『キマイラの新しい城』以降何年も発表されていないので、新しいのを読みたいなあと思っていたところ。しかし、今回検索してみたら、Twitterをやっていて、さらに現在どうやら入院中であることが明らかに……。