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- 作者: 島田荘司
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2010/06
- メディア: 単行本
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東洲斎写楽といえば、江戸時代にほんの短期間だけ活躍した謎の浮世絵師。その正体は謎に包まれていて、様々な説が取りざたされている。
その謎にあの島田荘司が挑む、と聞けば手に取らないわけにはいかず。
期待に違わず、その答えはどうしてこれまで、その説が出てこなかったのかが不思議なほど説得力があり、かつ意外性に富んでいる。
まさに魅力的な謎と見事な解決を兼ね備えた、一流の推理小説。
間に挟まれる江戸時代編の描写も、時代の風が感じられて面白い。
後書きにいわく、まだ書き足りないことがたくさんあるらしく、事実、残された謎や途中になっているエピソードもある。是非とも、続編を希望したいところ。
その後書きですが、ネタバレがあるので、絶対に先に読んではいけません。くれぐれも。
作者が以前から主張している日本論・日本人論がちょっと鼻につくのが難点だけど、それ以外はほぼ満足。
年末のベストテンに名を連ねることは間違いないと思います。
あと、面白かったのをいくつか。
- 作者: 高井忍
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2010/08/11
- メディア: 文庫
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巌流島の決闘に隠された秘密や、赤穂浪士の亡霊に殺された大名の話など。
残された文献の僅かな隙をつく推理が面白い。
- 作者: 米澤穂信
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2010/06/10
- メディア: 文庫
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典型的なクローズドサークルもの。最後までスリリングで、気が抜けない。ミステリー好きにはにやっとする趣向も凝らされています。